包み隠さず精神科

現役精神科医が精神医療の内情を、包み隠さず話します

仕事が出来るか心配な時の選択肢

上司からのパワハラや同僚からのイジメ、仕事の過負荷など、理由はたくさんあるだろう。仕事へ行こうとすると涙が出るようになり、それでも無理して続けていると、ついにはどうしても家から出られなくなってくる。ここまでくれば流石にたいていの人は病院へ相談へ来てくれる。そして私たちは話を聞き、薬を出し、休職の診断書を書く。

 

ひと月かふた月か、長い人は半年や1年、休職をして治療をしていく。少しずつ回復して出来ることが増えていき、家の中でごそごそ動くことは出来るようになってくる。外に出て遊ぶのも、なんとなくサボっているようで後ろめたさはあるものの、出来るようになってくる。休職も随分長くなってきたし、そろそろ復帰をしてみようか。もし退職していれば、そろそろ次の仕事を探そうか。こんな風になってきたときにふと気づく。仕事の事を考えると、とても心配だ。出来そうにない。

 

さてこのタイミングで、どうしていけばいいだろうか。

まだこのタイミングまで来ていない方は、以前書いた記事も参考にしてもらいたい。

 

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学生であれば学校の中に別室や保健室など段階があるのだが、社会人となるとそうもいかない。

社会人における主なステップとしては

 

デイケア:家から出る練習

作業所B:働くために家から出る練習

作業所A:安定して仕事を続ける練習

短期アルバイト:社会で適応できそうか確認をする

パート、アルバイト:続けて仕事を出来るかを確認する

正社員:ゴール

 

という順番になってくる。無論、人によっては飛ばし飛ばしに難易度を上げていくことになる。作業所は障害者手帳を取らないと利用が難しいので、対象者は限られる。

 

さらにほかに選択肢として

リワーク(職場に籍がないと利用出来ない事が多い≒退職していたら利用できない)

職業訓練ハローワークで相談を)

ボランティア

趣味の習い事

この辺りも家から出て外で過ごす練習には良い。家の中の事だが、家事手伝いも仕事をする練習には良い。

仕事が出来るか心配な時すべきことは、段階を経て自信をつける事。家から出る練習、家の外で少し仕事をする練習、仕事を続ける練習。

 

最も効率がいいのは、ギリギリ出来る難易度から始める事。

最も効率が悪いのは、ギリギリ出来ない難易度から始める事。

せっかくの人生、安全に行きたいならば、まず出来るであろう難易度から、確かめながら。